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3年B組金八先生

kinnpati
人気だった「3年B組金八先生」が先日ファイナルを迎えました。
初回放送が1979年、なんと昭和の時代から32年にもわたって断続的にではありますが放送されてきた名学園ドラマが、ついに終わってしまったのです。
僕にとっての金八先生は、仮面ライダーと同じくヒーローでありました。
金八先生の敵はショッカーでも、怪人でもなく、また金八先生は超能力や特殊な武器を持っている訳でもありません。
金八先生の敵は思春期の子供が抱える悩みであり、金八先生の武器は「人の心」でありました。
言うなれば坂本金八先生は、非常に人間的なヒーローだった訳です。
もっとも人間的なヒーローであるがゆえに、金八先生も年齢には勝てず定年退職と言うカタチで教壇を降りると言う事になってしまったのですが。
しかし、金八先生はこれまでに色々な敵と戦ってきました。
初回放送の1979年では、杉田かおるさん演じる優等生・浅井雪乃が、中学校三年生であるにも関わらず妊娠してしまい、出産すると言うお話が「十五歳の母」という副題で6回に渡って放送されました。
その中では「愛の授業」などで命の大切さについても、かなりシリアスに訴えられていましたネ。
このお話はかなり感動的だったのだけど、なにせ中学校三年生がSEXして、妊娠して、出産してしまう訳で、僕はリアルタイムで中学生だったので、自分と同世代の女の子がエッチしてしまうと言うお話は、やたらとスキャンダラスでドキドキしながら観ていたのを覚えています。
それに、このお話のヒロインは杉田かおるさんで、当時は水着姿さえ披露していなかった清純派(水着になると雑誌が取り上げた)だったから、余計に興奮しました。
ま・・・今の杉田かおるさんは清純派とは言い難く、現在の彼女しか知らない世代の人には信じられないでしょうが(笑)
第2シリーズは1980年。
校内暴力をテーマにしたこのシリーズには「腐ったミカンの方程式」と言う副題が付くお話があります。
箱の中の腐ったミカンを捨てるように、出来の悪い生徒を切り捨てていこう、と言う発想に我らの金八先生は猛反発。
教え子が友人数名と転校前の中学校に殴りこみ、放送室をジャックして過去の非を校長に詫びさせる、なんてトンデモナイ物語もありました。
教え子が連行された警察署での緊急会議の際に、金八先生が「我々はミカンや機械を作ってるんじゃないんです。我々は毎日、人間を作ってるんです! 人間の触れ合いの中で我々は生きてるんです!」と語るシーンは名場面でしたネ。
その他にも学校でのイジメや、性同一性障害、ドラッグや家庭問題などなど、我らの坂本金八先生は敢然と立ち向かって行ったのです。
超能力も特殊兵器も持たず、ショッカーや怪人よりも、身近で、手強いであろう敵と戦ってきた坂本金八先生をヒーローと言わずにはいられません。
言うまでもなく金八先生は武田鉄矢さんのアタリ役であり、架空の人物なのですが、それでも教壇を去る彼の後ろ姿に、僕は惜しみなく拍手を送りたいと思います。
まったく「贈る言葉」を歌ってあげたいヨ。
しかし、まぁ・・・・、架空の人物なのですから、金八先生をこのまま継続させる事は不可能でもなかったはずなのです。
流石に武田鉄矢さんは年齢的に若々しい教師を演じるのは無理があるでしょう。
それなら「二代目坂本金八」を作れば良いのです。
実は坂本金八には長女・乙女と長男・幸作と言う二人の子供があります。
この二人を二代目坂本金八にすれば「3年B組金八先生」は21世紀も生き続けるはずなのです。
番組制作者がそれをしないのは、もはや金八先生は時代遅れだと言う自覚があるからなのではないか?と、僕は推察します。
21世紀の現代は、もはや金八先生の「心の武器」が通用しない時代に成り果ててしまったのではないでしょうか。
思春期の子供が抱える問題と戦ってきた金八先生ですが、実は「敗北」しているケースが少なくないのです。
例えば性同一性障害。
このシリーズは、今や大女優に成長した上戸彩ちゃんが、性同一性障害を持つ美少女・鶴本直を好演して話題になりました。
で、結局この鶴本直は性転換手術を受ける事なって物語は終結しているのです。
性同一性障害は難しい問題で、何が正しいのか、僕には明確な答えを出す事ができません。
ただ、結局、性転換するしかないと言う結末は、性同一性障害の解決法としてはあまりに短絡すぎるのです。
これは金八先生の敗北です。
またドラッグに関するシリーズでは、金八先生は覚醒剤中毒になってしまった教え子を抱きしめ「ドラッグを憎め!」と号泣するしかできなくなっていました。
これも金八先生の敗北。
何より、腐ったミカンを捨てるように、企業が社員を排除していくような時代。
現代社会において連敗の続く金八先生。
これはもう、キャラクターとしての寿命なのだ、と言わざるえません。
非常に残念な事です。
あの素晴らしい先生を現代社会は必要としていないのですから。
金八先生を退職させてしまった本当の理由は、現代社会の心の荒みにあるのではないでしょうか。
例え空想の世界でも良いから、また金八先生のような不器用だけどカラダで子供とぶつかっていくような先生が登場してくる事を、僕は願ってやみません。
きっと、金八先生のような人が輝いている時代は良い時代なのです。
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