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フェラーリと古女房

ff
最新型フェラーリ、名をFFと言います。
FFと言っても、車体前方にエンジンを配置して前輪を駆動する、一般的な乗用車の駆動方式ではありません。
フェラーリ初のAWD車です。
AWDとは、All Wheel Drive つまり全輪駆動。
車のタイヤは、ほとんどが4つですから4WDと呼ばれる事もあります。
FFとは、Four Ferrari と言う意味なのでしょうネ。
意外に知られていませんが、フェラーリは新しい技術やテクノロジーに対しては腰の重い企業です。
エンジンを車体中央に配置するミッドシップと言う駆動方式は、今やスポーツカーの定番であり、フェラーリと言えばミッドシップのイメージがありますが、実はフェラーリがミッドシップを採用したのは、かなり遅く、ランボルギーニ・ミウラよりもずっと後の事です。
ここで面白いヒストリーを御紹介しましょう。
フェラーリに絶対的な対抗意識を燃やすランボルギーニが、当時レーシングカーの最新技術だったミッドシップ・レイアウトを採用して出来上がったのが、かの名車ランボルギーニ・ミウラです。
このミウラの登場は、当然フェラーリにとって驚異でした。
しかし、フェラーリがミウラの対抗馬として発表したのは、ミッドシップではなく、極普通のフロントエンジン後輪駆動の365GTB/4 、通称フェラーリ・デイトナでありました。
最新技術に対して、フェラーリは昔ながらのオーソドックスなテクノロジーで勝負してきたのです。
かつてランボルギーニはレースに出場しない企業でした。
これはレースでの活躍で名を広めたフェラーリに対抗していたためですが、このためにミウラとデイトナが公式に戦った記録は残っていません。
ですが、この365GTB/4はアメリカのデイトナ24時間レースでプロトタイプ330P4と412Pが圧倒的な強さを誇り、1-2-3フィニッシュを果たしています。
365GTB/4の愛称デイトナは、この活躍から自然発生的にそう呼ばれるようになったと言われています。
この事から考えても、デイトナとミウラのスーパーカー勝負は、デイトナの勝利ではなかったのか?と僕は思っています。
これは最新技術に、昔ながらオーソドックスなテクノロジーで勝利した良い例ではないでしょうか。
フェラーリが最新技術を求めないのは、やはり信頼性の問題でしょうネ。
新しい技術はどんなモノでも確かに革新的で、効率的です。
しかし、そこには必ずメカニカルトラブルの可能性を秘めている訳です。
なにせ新しい技術のほとんどが「絵に描いた餅」なのですから。
フェラーリは最新技術よりも、昔ながら職人の腕を信じる保守的な企業と言って良いでしょう。
そして、そんなフェラーリが、やっと重い腰を上げてAWDに手を出したのは、このAWD技術が熟成され、信頼できるようになったからだと思います。
フェラーリの車作りは、あたかもワインを熟成させるのに似ています。
若いワインも悪くはありませんが、しっかりと熟成させたワインと言うのは美味いモノだし、そのために多くの人が高いお金を払っているのですからネ。
昨今の技術革新は目を見張るモノがあり、年寄りの消費者としては日進月歩の新しいテクノロジーに着いていくのが、少々ツラくなりつつあります。
「畳と女房は新しい物が良い」と言いますが、古い畳にも、それなりに味わいがあるのではないでしょうか。
もちろん古女房にもネ。
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