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死刑って・・・・

azu
どれぐらい前かな?
合田士郎先生の書いた「そして、死刑は執行された」と言う本を拝読させて戴いた事があります。
この合田士郎先生、昭和36年に強盗殺人事件で死刑を求刑され、無期懲役の判決を受け、服役中に死刑囚監房掃夫として、死刑囚の世話係などを勤めていた経験がある方です。
帝銀事件の平沢貞通さん、島田事件の赤堀政夫さん、小松川女子高生事件の死刑囚などといった人と言った受刑者と面識があり、執筆された作品には、これらの受刑者の生々しい姿が書かれていました。
合田士郎先生は、僕達一般的な人間の、死刑囚に対する素朴な疑問に、実体験を通じて解答されておりました。
どうして死刑囚は脱獄しないのか?
それは心の中にある「高い塀」のためです。
「事件を起こして親兄弟、妻子に迷惑をかけたのに、脱獄などして、再びこれ以上の迷惑をかけたくない」
「罪を後悔していない死刑確定囚など一人もいない。だが、彼等は〝塀の中で懲りても、もう遅い面々〟なのだ。それだけに後悔の念や反省の気持ちは人一倍強い」
「いかに死刑に相当する罪を犯したとはいえ、犯した罪を悔い、反省し、すっかり改悛し、故人の冥福を祈り、再び社会に出て立派にやり直せる人間を、殺してしまうなんて死刑とは残酷なものだ」
「つくづく『なんでやねん?」と思う。平静な気持で罪を悔い、深く反省している健康な者に、何年間も死の恐怖を与えた末、『死ぬのは嫌だ、まだ死にたくない、助けてくれ!』と泣き叫ぶ者を、刑場に引きずって行き殺してしまう」
「静かに処刑されて逝った者などは殆どいないというのが実情なのだ。死刑執行は、そんな甘く切なく悲しいものではない。まさにこの世の地獄なのだ」
「よほど悟りきった者か、虚脱して痴呆になった死刑囚でない限り、死出の儀式がスムーズに進行することはあまりない。泣き喚き、腰が抜け、暴れまくって手がつけられないまま死んで逝った。多くの死刑囚の事実は、まず官側から表に出ることはない。出るのはほんの一握りの、手がかからなかった例だけだ」
死刑と言う、この世でもっとも残酷な「法律」を目の当たりに見つめてきた合田士郎先生の文章には飾りも、誇大表現もなく、ただただ「死と強制的に向かい合った人間」の生々しさだけを伝えてきます。
合田士郎先生の作品の読者の声も大きく、「死刑囚たちへの見方が変わった。今までは、極悪人には死刑をやってしかるべきだと思っていたが、この本を読んでなんとも言えなくなってしまった」なんて意見もあるそうです。
言うまでもなく、合田士郎先生は現代日本の死刑と言う、この世でもっとも残酷な「法律」に反対しておられます。
死刑と言う制度、実は世界的にはあまり認められておらず、あらゆる犯罪に対して死刑を廃止している国は91国、通常の犯罪に対してのみ死刑を廃止している国は11国、事実上の死刑廃止国は33国、合計、全世界で135国が死刑を廃止しています。
これに対して、死刑を認めている国は62国。
死刑を認めている国には、日本を始めアメリカ、中国と言ったトコロですが、アメリカでは一部の州では死刑を禁止しています。
世界的には、死刑と言う制度が廃れつつあるようですが、僕個人は「日本には死刑が必要!」だと思いますネ。
だって、死刑があったって、これだけ犯罪が起きているのだよ。
もし、この国から死刑と言う制度が無くなったら?
そう考えると怖くなるのは、きっと僕だけじゃないはずです。
そうは言っても、先日の「死刑囚獄中ブログ」や、この合田士郎先生の作品を読んでいると、考えさせられますねぇ。
罪とは?
罰とは?
命とは?
人が、人を裁く、それにどれぐらいの重さがあるのだろう?
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