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男の生き様

oniroku
団鬼六先生の訃報を聞いたのは、実は自分のHpの掲示板への御常連様の書込でした。享年79。
正直に言えば「いよいよお別れの時が来てしまったのか」と思いました。
2004年頃から、団鬼六先生は腎不全を患っていたそうです。
ところが延命治療(透析)を拒否。
そして「煙草も酒も女も仕事もやめることはない。快楽しながら生きていく」と治療を受け続けたそうです。
後年、親友である落語家の立川談志師匠からは「しょうがねえなあ、だらしねえ野郎になったなあ」と再三からかわれたのだとか。
そして昨年2010年、食道癌を告白。
これも手術を拒否し、放射線・投薬治療をしながら入退院を繰り返していました。
関係者によると、癌は肺にも移転していたそうです。
ところが我らの団鬼六先生は精力的に遊びや執筆活動に取り組んでおられました。
なんでも四月十日には屋形船を借り切り、家族や官能小説家の丸茂ジュンさん達と隅田川で花見会を開いていたと言うのだから、痛快、豪快ではありませんか。
「大いに仕事し、大いに楽しみ、生を満喫するために死ぬまで生きることを欲す」というメッセージを公表した団鬼六先生は「快楽こそ人生」という鬼六哲学を最後まで貫き通したのです。
通夜は都内の増上寺で営まれ、SM小説の巨匠だった団先生だけに、祭壇は中央をピンクの胡蝶蘭で彩り、女性の肉体のような2つのふくよかな山形に花が盛られた、華やかで色っぽいデザインに設えられました。
浅草キッドや立川談志師匠、それに北方謙三先生や大崎善生先生、将棋棋士の森内俊之九段、水谷ケイさんや杉本彩さんなど、参列者の顔ぶれを見ると、生前の団鬼六先生の交友関係の広さが伺えます。
かつて「ポルノの女王」と呼ばれ「花と蛇」で最初にヒロイン遠山静子を演じた谷ナオミさんが弔辞を読んでいたそうで、ああ、本当に団先生は亡くなられたのだな、としんみり思いました。
団鬼六先生といえば、杉本彩さんや愛染恭子さんといった「いい女」との交流でも知られています。
ところが意外にも、私生活では肉欲に溺れることが少なかったのだとか。
それは、心の中に確固たる女性像があったからで、団先生の好みの女性は長い黒髪で和服が似合い、憂いがあって、控えめな人。
それでいて、いざベッドに入ると肉欲の魔性を抑えきれずに身悶える・・・そんな女性だったそうです。
ここで、あれ?と思うのだけど、これは「花と蛇」のヒロイン遠山静子そのものな訳です。
「そんな女、現実世界にはなかなかおらんから。もしおったら、シコシコ小説なんて書いとるわけないやろ。あの手この手で尻追いかけまわしとるで」
生前、笑顔でコメントを残していた団先生。
自ら想像したヒロインに恋して、死ぬまで「生きる事とは快楽を求めること」を貫いた団鬼六先生に、僕は「男の生き様」を見たような気がします。
SM小説の巨匠よ、永遠なれ。

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